住宅アレルギーって何ですか?

21世紀 住まいづくりのトレンドを探る(第1話)  -住宅アレルギーって何ですか? (1999年にホームページで紹介したダイジェスト版です。)

今話題の住環境汚染、シックハウス症候群とアレルギーとの因果関係について専門家の話を聴講しました。今回はその対応策などをわかりやすくレポートします。

講師は健康住宅関連で著名な福岡大学教授の須貝先生。須貝教授はテレビや新聞など様々なメディアに登場されご活躍なさっている旬の人物です(みのもんたの思いっきりテレビなどへも 過去ご出演されております)。講演は、建築環境工学の立場から須貝先生、医学の立場からドクター、そして市民代表として保健所職員が加わり、計3名による座談会形式で進行しました。
講演では、からだと心の健康を育む住まいづくりが、2つの切り口から論じられました。
まずひとつめとして、建築の構造的な断熱化をすすめること。ふたつめとしては、内装材の選定に配慮すること、つまり呼吸する自然素材の有益性を利用することです。
住宅アレルギーで問題となっているカビやダニは、住まいに発生する結露と密接な関係があります。そのため、結露を防止する断熱化対策に取り組まなければ、依然そういった健康被害から抜け出せない状況が続くのだそうです。
カビとダニが一番多く繁殖するところは、なんといっても押し入れです。私たちは毎晩300~500gの汗をかきますが、その内 半分は布団が吸収するので押し入れは湿気の宝庫、つまり結露の元凶となっている訳です。
そこで須貝先生は、「健康な押し入れ」というものを提唱されました。「健康な押し入れ」とは、結露の生じない、換言すればカビのはえない押し入れのこと。そのポイントは2つあるらしいのです。