ドアの多彩な顔ぶれ、それは伝統と技術の調和からはじまった-ドアパーツ編

ドアの多彩な顔ぶれ、それは伝統と技術の調和からはじまった-ドアパーツ編①- (1999年にホームページで紹介したダイジェスト版です。)

木製ドアのデザインバリエーション、その表情は実に多彩です。
ドア表面に凹凸のないベーシックなフラットタイプにはじまり、ガラスが組み込まれているもの、あるいは深い彫りこみが施された工芸調のものなど種々様々。そしてそれらの多様なデザインを陰で支えているのが、ドアの構成部材です。

さて、私達が普段何気なく触れているドアの辺や縁どり、いわゆるドアパーツには、それぞれ昔ながらの呼称があることご存じですか?
現代に今なお受け継がれている建具用語の伝統。そんな豆知識が加わることによって、これからのドア選びがさらに楽しくなるにちがいありません。
左図はガラス入り室内ドアを正面から見て、各パーツごとに図解したものです。
これはドアの四方を4つの部材で囲む框(かまち)組みという手法です。各々のパーツについてたて方向のものをたて框、横方向については上位のものを上桟(かみざん)、下位のものを下桟(しもざん)と呼んでいます。
写真のように框組みの内側を4つに分けているタイプでは、まず上下の桟に平行に中桟(なかざん)を渡し、それをさらに中框(なかがまち)で仕切ります。
こうしてできた框と桟によって囲まれたパネル部分にガラスや鏡板(かがみいた)をはめ込みます。
ガラスの縁どりになどについては続きをご覧下さい