輝く大工集団の家づくりと木製玄関ドア

輝く大工集団の家づくりを訪ねて

きよかわ社屋外観

素敵な木の家づくりをされている地域工務店を訪ねました。写真は社屋外観。
こちらの社屋と、社長自邸の玄関ドアに、ユダ木工のMIYAMA桧玄関ドアを採用いただいております。

今回ユダ木工が訪ねる工務店は、いわゆる「大工工務店」。
大工を中心とした社員で構成される工務店で、設計から施工まで行っています。

 

三々五々の家

今年の秋に新しく完成した現場『三々五々の家』を見学させていただきました。
ご夫婦と愛犬のお住まいとして建築された住宅です。

写真右 MIYAMA桧玄関ドア(標準断熱Gタイプ OTK4色)

「三々五々」をコンセプトに、心地よい居場所を住まいのいたるところに設けていることが特徴。
各人がそれぞれの時間を過ごしながらも、お互いの気配を感じられるように、空間のゆるやかな区切りとつながりが工夫されています。

 

三兄弟と「おやじの教え」 仕事が取れる大工に…

工務店社長であり、木製ドアご愛用者さまである清川創史さんに、お話を伺いました。

「三人兄弟で、長男の私が設計&大工、次男が広報&大工、三男が宅建&大工という役割分担をしています。そして、我々三兄弟だけでなく社員は皆、大工。曾祖父の時代から100年以上続く大工の家系で、私は大工4代目。曾祖父は沢山の弟子を抱える大工で、彼らの姿を見て育った私も、大工の道を歩むと決めていました」

しかし、大工を志す清川さんとご兄弟は「おやじの教え」によって、あえて回り道をしたといいます。

「親父の教えは「仕事が取れる大工になれ」というものです。大工の腕だけを磨くのではなく、営業と設計ができるようになれ。人に使われるのではなく、自分で仕事を取ってきて図面を書ける大工になれ。いつもそう言って聞かされていました。ですから私は、大学では建築設計を学び、卒業後はハウスメーカーで営業の修行をし、大工の仕事を始めたのはその後なんです」

同様に、次男の太視さんも設計と営業スキルを学び、三男の説志さんは宅建士の資格を取って不動産担当に。
異なる得意分野を持つことで最大限の力を発揮する、強力なチームワークが築かれています。

「関東で営業を学んでいた頃からユダ木工のことは知っていました。ハイグレードな物件ではユダ木工の室内ドアを標準採用しており、中には「どうしてもこのドアがいい」と要望される施主さんもいらっしゃったので印象に残っています。設計担当から「広島にはユダ木工があるから、ぜひ広島に戻ったらユダ木工の木製ドアを使いなさい」と教えてもらい、そのとき初めて同じ地元の会社だと知りました」

 

「SAREX」との出会い

「自分の設計で最初にユダ木工を採用したのは、私の自邸なんです」と清川さん。

「元々は、今とは全く違う家づくりをしていました。もっと勉強しなくてはいけない、変わらないといけない、と決意して建てた自邸で、ユダ木工の木製玄関ドアを採用しました。それは「設計から施工までできるから安くできますよ」ではなく「設計から施工までやる自分たちにしかできない家づくり」をやろうという決意です」

清川さんにとって一つの大きな転機となった自邸。
そして、理想の家づくりを模索する中で「SAREX(サレックス)」との出会いに大きく影響を受けたのだそうです。

SAREX(住環境価値向上事業協同組合)
 「地域に必要とされる工務店」を目指す、工務店による工務店のための組合

「私は読書好きで、様々なことを本から学んできました。同じように建築の勉強も主に本を読んで学んでいたんです。「机で学ぶだけでは本当に良い設計ができない」と気付いたのが、SAREXとの出会いでした。訪ねていくと、そこには業界誌の紙面で見慣れていた憧れの大先輩方が勢ぞろいしていました」

「君はどんな家を造っているの?と聞かれて、見てもらったモデルハウスの評価は「全然だめ」。当時の全力を尽くした自信作だったので、本当にショックでした。「悔しかったら勉強しなさい」。大先輩からそう言われました。そこからSAREXに通って猛勉強を始め、写真や図面や言葉を通してではなく、自分の目で実物を見て体感しないと学べないことがあるのだということが分かってきました。そうして1年後に完成したのが今の社屋です」

 

「大工たちが輝く」手づくりの家づくり

そしてもう一つ、家づくりにおいて「新人にチャレンジの場を与えること」と「大工仕事を生かす設計」を大切にしている、と語ってくださった清川さん。
梁などの構造を隠さずに現し(あらわし)で仕上げ、外壁は木で仕上げます。

手づくりすることは「手で直せる」ということ。自分たちの手で「手づくり」すれば、年月が経っても、建てた家を責任を持って自分たちの手で直すことができます。そして腕の見せ所はやりがいとなり、大工技能を研鑽していくことに繋がります」

「今年の春に女性大工が入社しました。全国的にもめずらしいため、テレビでも何度か取り上げられました。そのテレビ番組を見て来られたお客さんが「今でもノミやカンナを使う大工集団がいるのか」と驚かれていたんです。大工たちが輝く家づくりをしたい。そのために設計の腕も、もっともっと磨いていかなければなりません」

地域工務店による、木の家づくり。
今回も大変素敵な住宅を見せていただきました。
清川さん、ありがとうございました。

 

取材協力
株式会社きよかわ
代表取締役社長 大工・設計 清川 創史
https://www.kinomado-kinoie.com/

 

使用木製ドア
MIYAMA桧玄関ドアシリーズ
社屋
超断熱タイプ ノルディックレッド(ONR4)色 他
三々五々の家
標準断熱Gタイプ チーク(OTK4)色