16年前の木製玄関ドアをメンテナンス
16年前に木製玄関ドアを納品したお宅へお邪魔しました。
(現行仕様と同じ、植物性自然塗料を施したもの)
ご家庭の事情で10年近く家を離れていて、その間留守番していた木製ドア。
メンテナンスをしてあげられず、劣化してしまったドアを
よみがえらせたい、とのご相談をいただきました。
木はすごい素材です。表面が劣化しても、
もう一度みがき、再塗装して、綺麗に復活させることができます。
今回はそのことを、全国の木製ドアファンの皆さまに
お伝えする機会にしたいと思い、
住まい手さまにご協力いただいて、
取材を条件に、ユダ木工で再塗装をさせていただきました。
研磨で美しくよみがえる木材
通常より大掛かりな塗装になるので、扉を取り外して作業を行います。
※クリアワックスによるメンテナンスを定期的に行っているドアで、
色あせ等のために再着色する際は、元の塗装を落とす必要はありません。
植物性自然塗料で、木製ドアを再塗装
塗装を落としました。
ハンドルのプレートのところを見ると、16年の間に木が日に焼け、
色が赤っぽく変わってきていることが分かります。
目立つ変化以外にも、木材は徐々にそのディティールを経年変化させていきます。
そのディティールに、木の魅力の秘密が沢山隠されている気がします。
細い筆で細部を塗っておき、
ハケで塗料を軽く置き、布切れで拭き取るように薄く伸ばします。
塗り過ぎないことがコツです。
(ペンキ塗りのようなイメージだと塗料が多すぎます)
木目に沿った方向に拭き取って仕上げます。
美しい木柄と色艶。素敵です。
良い仕上がりです。
「わあすごい!ここまで復活するんですか。
とてもこんなふうには戻らないと思っていました」
完成した木製玄関ドアを見た奥さまが、大変驚いていらっしゃいました。
街を見下ろし、遠くの山の景色が広がる眺めの良い玄関。
素敵な場所に設置していただいたものです。
ユダ木工で生まれた製品をこうして長く愛用していただけることは、
本当にとても嬉しいことだと、改めて思います。
内装ドアにも、ユダ木工のステンドグラスドアをご採用いただいておりました。
上品で素敵なコーディネートです。
(帰り道に撮った写真)
梅雨が明け、すっかり夏の空気になりました。
使用木製ドア