木製品の再塗装はどれが正しい?塗装メンテナンス方法まとめ

木製品の再塗装はどれが正しい?研磨は必要?

 

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木製品の再塗装方法を調べると、いろんなページや動画が出てきました。
塗装前にサンドペーパーで研磨すると書いていたり、
研磨をしていなかったり、剥離剤を使っていたり…
本当はどれが正しいんですか?

以前、こんなご質問の声を耳にしたことがあります。
インターネットには沢山の情報がある反面、沢山の情報の中から判断することは難しいです。

木製品のメンテナンス方法や再塗装について混乱を招いてしまう一番の理由は、
メーカーや製品によって
塗装の種類
製品の構造 が違うためです。

 

木製品の塗装 重ね塗り・再塗装が手軽にできる含浸型塗装

まず、塗装の種類は大きく二つに分けられます。
ユダ木工の木製玄関ドアに採用している自然塗料は「含浸型」の塗装です。

含浸型の塗装は木に浸透し、表面に塗膜を作らないタイプ。
木材の調湿効果を妨げず、ナチュラルな質感が特徴です。
お手入れの面では、
重ね塗り塗装ができる
DIYレベルで研磨と再塗装が可能
というメリットがあります。

お手入れイメージ

ユダ木工では1970年代~2005年頃まで「ウレタン塗装」の木製玄関ドアを製造していました。
ウレタン塗装は、表面に堅牢な膜を作る「造膜型」の塗装です。
しばらくのうちは頑丈ですが、屋外で使用すると劣化によって塗膜がはがれてくる性質があります。
そのため、再塗装の際には頑丈な塗膜を一度全て落とす必要があり、専門的な道具や技術が必要です。
(現在ユダ木工では、玄関ドアには造膜型の塗装(ウレタン塗装)を採用していません)

 

木製品の構造 サンドペーパーで研磨OK・研磨NG

含浸型塗装の木製品は、頑丈な塗膜をもつ造膜型と比較して、
ご家庭でも簡単にサンドペーパーで塗装を落とし、再塗装することができます。
しかし、サンドペーパーで研磨する際には、
製品の構造に注意する必要があります。

 

【 研磨NG・または注意が必要 】
薄くスライスした木材「突き板(ツキイタ)」を使用した製品の場合は、
サンドペーパーで強く研磨すると下地が出てきてしまうことがあります。
※ 突き板=0.2㎜~0.5㎜程度に薄くスライスした木材

5㎜の挽き板と0.4㎜の突き板の比較1

写真左がユダ木工の木製玄関ドアに使用しているヒノキの板(5㎜の挽き板)。
右が0.4㎜の突き板です(突き板としては少し厚めです)。

5㎜の挽き板と0.4㎜の突き板の比較2

 

【 研磨OK 】
ユダ木工で製造している木製玄関ドアは、
框組みの「ソリッド」タイプか、
断熱材を充填した「フラッシュ」タイプ の2種類があります。

このように、内部に断熱材や芯材などが入っている木製品でも、
表面材に十分な厚みがあれば、サンドペーパーで研磨できます。

ヨーロピアン玄関ドアシリーズ(ソリッド・框組みタイプ)

▲ 框組み(ソリッド)タイプ

MIYAMA桧玄関ドアシリーズ(フラッシュタイプ)

▲ 断熱材を充填したフラッシュタイプ

例えば、ユダ木工のフラッシュタイプの木製玄関ドアは
表面に5㎜のヒノキ材を使用しています。
厚みが5㎜もあれば、電動サンダーで研磨しても問題ありません
(5㎜もの厚みを削ることは、現実的には不可能なので安心です)

▲ メンテナンス手法考察のための社内講習会の様子

一見同じように見えても、構造が異なるため注意が必要です。
事前によくご確認の上で、お手入れを進めてください。

 

木製玄関ドアの状態に応じたメンテナンス

最後に、ユダ木工の木製玄関ドアの状態に応じて、
どんなメンテナンスをすればいいか見ていきましょう。

【 普段のお手入れ 】
「から拭き」は、手軽ながら有効なお手入れです。
特に雨のあとなどに、外部表面を軽くから拭きしてあげるのがおすすめです。

 

【 定期的なお手入れ 】
木製玄関ドアの保護のために、
透明な塗料「クリアワックス」をご用意しています。
(メンテナンスキット付属品)

サンドペーパーもハケも不要な、手軽なお手入れです。
クリアワックス塗布(YouTube)

ちなみに、木製玄関ドアの塗装メンテナンスは
通常「屋外側のみ」に対して行います。

 

【 場合に応じたお手入れ 】

色あせなどが気になるときに、着色塗料で重ね塗りができます。
→ 「重ね塗り着色(YouTube)

ご家庭でできる!木製玄関ドアのメンテナンス再塗装。拭き取りタイプ編

塗料を塗り重ねていくと、木目は徐々に不鮮明になります。
塗料の厚塗り感が気になるときや、木目を出したいときは
研磨と再塗装(YouTube)」を行います。

さらに新品の雰囲気に近づけたいときは、
「研磨と再塗装」の「研磨」の工程で
白木(塗装をしていない木)の状態まで
しっかりと塗装を落としてあげることがコツです。

ご夫婦で木製ドアを再塗装。失敗や成功のポイントを伺いました。

塗装を完全に落とそうと思うと、結構時間もかかり大変です。
ホームセンター等で、電動サンダーのレンタルができるそうなので、
電動サンダーを利用するのもおすすめです。
(アイロン型の電動サンダーが便利です)

 

まとめ

Q. 木製品の塗装前に、サンドペーパーで研磨しても大丈夫?
A. 表面材に十分な厚みがあれば、研磨してOKです。
  できれば事前に確認しておきましょう。
  また、ウレタン塗装など頑丈な塗膜のある木製玄関ドアの再塗装は、
  専門業者等へ依頼することをおすすめします。
  
Q. 木製玄関ドアを再塗装する前に、研磨は必ず必要?
A. いいえ。木製玄関ドアの状態や、お手入れの目的によって異なります。
  重ね塗りできるタイプの塗料を使用している場合は、
  元の塗装を落とさず、塗り重ねてメンテナンスをすることもできます。
  より新品の雰囲気に近づけたいときは、
  しっかりと研磨をすることで綺麗に仕上がります。

Q. ユダ木工の木製玄関ドアの詳しいメンテナンス方法が知りたい。
A. YouTubeチャンネルにて、様々なケースのメンテナンス実例を
  動画で分かりやすくご紹介しています。
  ぜひ、商品付属のメンテナンスガイドと併せてご覧ください。

 

使い込み、暮らしに馴染む経年美。ユダ木工の木製玄関ドア

 

商品紹介-玄関ドア

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